「石造太郎天像里帰りと西不動岩屋トレッキング」 2018.10.28(日)



六郷満山1300年祭イベント「奥の院秘仏御開帳と岩屋探訪会」も2日目を迎えた。
今日は「石造太郎天像里帰りと西不動岩屋トレッキンング&記念文化講演会」がおこなわれる。

早朝に太郎天運搬チームは本堂に集まり、出発法要を行った。
石造太郎天像を緩衝材で丁寧に包んで運搬用段ボール箱に収納?し、晒し布で覆ってロガーキャリア(背負子)に固定した。
収納された太郎天像を後ろに本堂前で記念写真。
出発を前に緊張の面持ち・・・
a0166196_14132062.jpg


本堂を9時に出発。
太郎天岩屋までの距離は約3.2 Km、標高差約270 mを歩いて運ぶ。
重さは 17Kgほど。

峯入り装束の千燈寺・今熊豪宏住職を先頭に隊列で進む。
最初の運搬人は千燈寺総代長のS川さん。御歳80歳になられるが、お元気で本堂から山門を出てS川さん宅前まで100mほどを運んでいただいた。
a0166196_14134871.jpg


地元出身のY野さん(ハンドルネーム=太郎天さん)は尻付岩屋まで。
a0166196_14141469.jpg


T内さん、G藤さん、H島さんとつないで、阿弥陀越から300mほどのアップダウンコースはじなしも担がせていただいた。

太郎天岩屋までの急斜面をトラバースする難路をY野さんに担いでもらい、ほぼ予定通りの時間(10時25分)に太郎天岩屋にたどり着いた。

室町時代の作といわれる石造太郎天像(国東市指定文化財)は昭和39年に国見町指定文化財となっている。その当時に千燈寺に移されたとすれば55年ぶりの「里帰り」となる。
岩屋への「お土産」も供えられた。
a0166196_14151629.jpg


さっそく今熊住職より里帰り法要がとり行われた。
a0166196_14154115.jpg


法要の後、午後から講義をされる山本先生による岩屋の現地学習もあり、60名ほどのトレッキング参加者の皆さんは耳を傾けた。
a0166196_1416533.jpg




30分ほどの岩屋滞在のあと太郎天像は再び運搬用段ボール箱に収められ、往路を寺へと戻った。

予定時間より少し早く寺へ帰った。
新調なった厨子に石造太郎天像を納めて無事に里帰りの旅を終えることができた。

(本日のルート~拡大します)
a0166196_20382227.jpg





午後から千燈寺本堂では日本山岳修験学会理事の山本義孝先生による講演がおこなわれた。
演題は「千燈寺から六郷満山の謎にせまる」
a0166196_1417361.jpg



石造太郎天像の高さは約50cm。背に羽があり、風貌は鼻が大きく天狗を思わせる。これまで修験者の守護神といわれていたのでそう信じていた。
山本先生の話では太郎天は「天」部の仏ではなく、「天童」を意味する山の神「守護神」で、中国仏教の影響を受けた北部九州に広がった山の神の信仰だという。
a0166196_14175110.jpg


ここ千燈地区は胎蔵界の東不動、金剛界の西不動とし、全体は立体曼荼羅を表わしているという。その立体曼荼羅に身を投じ神仏一つになるために山に分け入ったという。
そして、千燈地区を取り巻く山の尾根は修験者の奥駆道であるというのだ。
地理院マップでみると、鷲巣岳~阿弥陀越~太郎天岩屋~黒木山~千燈岳~五辻岩屋と馬蹄形に縦走できそうだ。吉野と熊野を結ぶ大峰奥駆道と同じような修行の尾根道ルートとなるだろう。
a0166196_1418862.jpg



中野幡能氏は千燈寺の近くの伊美郷が、紀伊半島の熊野の那智と瓜二つのように似通っていると表現しており、那智が補陀落の浄土であり、六郷山信仰も宇佐に発して峰々を修行し千燈寺でクライマックスを迎える。これを表すのが不動山不動崫の五智の修法であり、補陀落の浄土を表すものが、五輪の塔群であると。千燈寺は六郷山信仰の補陀落の浄土であった・・・と書いています。(概略)(HP鬼と仏の国東半島めぐりより)
※中野幡能(なかの はたよし)東京帝国大学文学部卒、日本の歴史学者。宇佐八幡宮の研究で知られる。



2日間、多くの皆さんに参加していただいき、奥ノ院秘仏を拝観し、東西岩屋トレッキングやコンサートを楽しみ、山岳宗教の歴史を学んだ。


ふるさとの岩屋へ里帰りした太郎天もきっと喜んでくれただろう。



.

Commented by ゆみちゃん at 2018-11-02 23:14 x
jinashiさん、こんばんは。
2日間の催し物、大変お疲れ様でした。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
まだまだ開山1300年行事は続くようですので、もうひと踏ん張り頑張ってください。
Commented by jinashi at 2018-11-03 17:30
ゆみちゃんへ
国東の地に生まれて1300年のご縁を頂いたことを有難く思い、もうひと頑張りしたいと思います。
いつも後方支援をありがとうございます。
by jinashi | 2018-11-02 14:19 | 国東半島あれこれ | Comments(2)