熊本や阿蘇地方では未だ余震が続いている。
これからはアケボノツツジやシャクナゲなど野山の花々が一斉に開いて心躍らせてくれる季節だ。
今日は高千穂の赤川浦岳、丹助・矢筈、二ツ岳あたりへと思っていたが、雨もありそうだし、余震の続く阿蘇に近いこともあり遠慮させてもらった。
北部九州はおおむね晴れそうなので・・香春町で未踏の障子ケ岳へ向かう。
障子ケ岳(427.3m) ~分県ガイド福岡県の山
豊前で小雨に降られたが・・R201の仲哀トンネルを抜けて香春町へ。R322の金辺橋北から県64へ右折し、味見隧道手前から旧道をくねくね登ると味見峠桜公園に着く。
準備をして出発。10時16分。ここの標高≒250m。
ここ味見峠はかつて交通の要所だったらしい。そして、古代の宇佐八幡宮ともつながりがあったのだ。
味見峠(標高247m)は、養老4年(720年)採銅所長光にある清祀殿で鋳造した銅の神鏡を古宮八幡宮から宇佐八幡宮に奉納する際、御神興の行列が通ったことで有名であり、英彦山山伏の峰入りコースの一部でもあった。
昭和56年(1981年)中腹に苅田~採銅所として味見トンネルが開通し、今日では人通りも途絶えているが、かつては経済的、人的交流(婚姻など生活交流)の峠道だった。
味見「アジミ」の由来は
○宇佐八幡宮の所領(荘園)としての勾金荘(まがりかねそう)が「安心院氏」によって支配されていたこと
○障子ヶ岳と龍ヶ鼻の鞍部即ち馬の鞍の古語「アジム」
○採銅所中野に魚市場があったことから京都郡豊前海の新鮮な魚介類が人の背によって運ばれ、峠で鮮度や味見をしたこと (説明板)
すぐに登山道へ入る。
前日の雨で滑りやすくなった急坂を折り返して登ると尾根に上がる。
見ごろの藤。
ゆるやかなアップダウンの登山道。
新緑の下を気持ち良く歩く。
バイク止め?
前方に山頂部(山城跡)が見えてきた。
立ちはだかるような山腹に急坂が続く。
空濠跡から上がる。
ここが障子ケ岳城跡。数人の単独男性はわらび狩りのようだ。
馬場跡、二の丸跡を過ぎて本丸跡にあがる。
障子ヶ岳の山頂にあった障子ヶ岳城は、戦略上の要衝の地であるため、この城をめぐって幾度か攻防が繰り返された。この城跡は、牙城跡(きばじょうあと)とも呼ばれ中世の山城の姿をきわめてよく残している。建武二年(1336年)足利尊氏の命によって、足利駿河守統氏の築城と言われ、その度重なる戦乱で城主はかわり、天正14年(1586年)豊臣秀吉の九州平定に伴い、黒田孝高(よしたか)の軍に落とされた。(説明板)
三等三角点で山頂写真。後ろ側には香春コースもあるようだ。
香春岳方向。右から牛斬山~三ノ岳~二ノ岳~一の岳。
みやこ町方向も霞んでいる。今日は霧?春霞?黄砂?PM?
馬場跡へ戻って北の丸跡へあがる。
味見峠から歩いてきた登山路尾根を見る。
タケノコおにぎりと卵スープの昼ご飯をいただいたら・・下山とする。
登りでパスした峠寄りの砦跡を通って・・・峠へ下山。
自然の地形を利用した戦国時代のみごとな山城でした。
天気が良ければぴか一の見晴らしを楽しめそうだ。
カノコソウ(別名~ハルオミナエシ)
?
ウマノアシガタ(キンポウゲ)
あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ~山頭火
アケビの若葉?
・歩行距離≒3.4Km ・時間≒2時間 ・累積標高≒310m
味見峠(味見桜公園)10:16→10:28尾根へ上がる→10:31勝山宮原分岐→
10:52上野分岐→9:41障子ケ岳山頂(本丸跡)→11:24北の丸跡(昼食)11:45→12:21味見峠
(GPSマップ)
平尾台へ~
帰路に平尾台をプチ花散策。
千貫岩Pから少し登って三笠台へ。平尾台の広大なカルスト台地が広がる。
ホタルカズラ
シロバナタンポポ(あまり見かけなくなった?)
シラン(これから咲きます)
風神さまの祠が見えて風神山へ着く。
オキナグサ(翁になる前・・なった後・・)
オカオグルマ?
ホウチャクソウ? ナルコユリ?
カキドオシ
(GPSマップ)
1時間ほどの花散策をして・・本日開通した東九州道(椎田南ICから豊前ICまでの間7.2km)を横目にしっかり一般道を走って帰る。