登り納めは宇佐市院内の里山で未登の大蔵山へ。
山頂には江戸末期の狼煙台があり、昨年9月28日には東九州自動車道開通を契機に福岡県京築地域と大分県北地域の県境を越えた町づくりに取り組む「とよのくに連携会議」主催による「広域連携のろしリレー」が実施されている。
大蔵山(おおぞうさん・543.3m) 「おおぞさん」とも ~ 大分かくれ名山
宇佐からR387で 院内町へ入り、石橋の貴婦人といわれる5連アーチの鳥居橋を渡ってすぐに左折し北山集落へ向かう。
北山集落から見る大蔵山。
集落を過ぎて狭い林道を進み、砂防ダム工事の現場事務所のあるところに駐車する。
出発は10時29分。ここの標高≒160m。
前に穴井さんオレンジ標識もある。
「火の用心」標識の数字が山頂までの距離(m)のようだ。
砂防ダム建設工事現場から山へ入る。今日は日曜日で休業のようだ。
沢沿いの荒れた登山路をテープを見つけながら進む。
昨夜の雨でぬかるんで滑りやすい。
犬の鳴き声が近づき、首輪にアンテナが取り付けられた小型の猟犬が現われた。
鉄砲玉が飛んできたらこりゃ大変だ! 大声で「おおおぉ~い」と何度も叫ぶ。しばらくして人声がして「わかったヨ」みたいな返答があり一安心。 ふぅ~・・。
冬の里山はこれが一番恐ろしいのです。
沢を上りつめて峠が近づくと安心院町熊への昔の山越え道の標識があらわれる。そばに石垣が崩れたらしい跡もある。
「火の用心500m」標識がある峠に着く。11時17分。
ここから山頂から南に張り出した尾根筋を登って行く。標高差は≒220m、けっこうな急坂です。
テープもわかりやすく、迷うことはなさそうだ。
山頂手前にある山神社元宮(祠)。雨乞いと豊作の神様。
祠から先はフラットになる。山頂まで100m。
前方に丸く盛り上がった山頂が見える。
山頂へ到着。11時59分。猟犬事件やママのスローペースで1時間30分ほどかかってしまった。
中は石積み井戸状の四角錐構造物で、間口一辺は4~5m、深さは5~7mで下部ほど狭くなっている。周縁に「大蔵山烽火台跡」や「番屋跡」の標識が立つ。
文化2年(1805年)9月に築かれている。
江戸時代末期になると外国船の日本近海侵入が脅威となり、長崎方面から関門海峡に向かって来る船があると、発見と同時に狼煙を炊いて江戸まで知らせるための設備を全国に配置したという。
ロープが下がっていて底まで降りられるようだが…ロープもやや不安、深さもあって下りるのは止めた。
南側の下部には焚口が開いている。
煙を多く出すためにはいろいろと焚きつけ方に工夫がなされたのだろう。雨の日や霧のときにはどうしたのだろう。
ネットで見た山頂はずいぶん荒れた感じだったが、昨年の「広域連携のろしリレー」で狼煙台や周囲は清掃されたようだ。
のろしリレーについては→
とよのくに連携会議事務局HP狼煙台縁の3等三角点で山頂写真。SHC別府と安武さんの標識がある。
枯木立の向う(北)に宇佐市中心部と周防灘がうっすらと見えている。
下山時にキクラゲを分けて頂きました。(大きいのだけ・・)
この山もオニシバリが多い。今年の春には近くの妙見山でたくさん花を見た。
正面にその妙見山や鬼落山を望みながら無事(ほんとに撃たれんでよかった・・)に下山。12時59分。50分ほどで下山。…速い。
北山集落の石橋「一の橋」と山神社。山頂の祠はここの元宮。長洲の浜で汲んだ海水を報じて雨乞いと豊作を祈願したようだ。
※狼煙台については
宇佐市観光協会HPを参照しました。
(本日のGPSマップ)