宮崎県諸塚村の黒岳では福寿草が開花しているらしい。
行ってみようと思っていたが…週末に降った大雪では登山もお花も無理だろう。
今日は阿蘇中岳、高岳の雪山を登ろう~と早朝に発って小国から阿蘇へ向かう。
R387~R212や阿蘇パノラマラインでは一部で雪道となっているがおおむね除雪されている。
R212から正面に阿蘇山(涅槃像)。
草千里から中岳の噴煙を見る。
ロープウエイ駅に着くと「噴火警戒レベル2発令中」のためこの先通行止めとなっている。
駐車場にも火山ガスの異臭が漂う。
登山をあきらめて高千穂に向かう。辻本さんHP
「天香具山(あまのかぐやま)」へとも思ったがここも大雪だろう。
高千穂町中心部からほど近い国見ケ丘へ行ってみよう。五ヶ瀬町方面へ登山の時にいつか寄ってみようと思っていた所だ。
国見ケ丘へ道の駅高千穂を過ぎてR218から県203へ右折してしばらくくねくね登ると売店が見えて国見ケ丘駐車場へ着く。
残雪のため登山靴に履きかえる。
国見ケ岳は神武天皇の御孫・建磐竜命(タテイワタツノミコト)が九州統治の際に立ち寄って国見をされたといわれている所。
秋から初冬にかけての雲海に沈む高千穂盆地や日の出を拝む名所として知られているようだ。
祖母傾国定公園に指定されている。
展望の良い先端部へ出る。ここの標高は513m。
北に祖母の連山。
東に天香具山、高天原、四皇子峰や高千穂盆地。
南に諸塚山。去年の春にはいち早く咲くアケボノツツジを鑑賞した。
霊峰・二上山。日本書紀による天孫降臨の山といわれている。
駐車場へ戻る途中にアカマツの大木が立つ高台へ上がる。
東を向いた大きな石像は、瓊々杵尊(ニニギノミコト)とその足下にひざまずく土蜘蛛(=土地の豪族)の大鉏(オオクワ)と小鉏(オクワ)。
土蜘蛛伝説はじなしブログ
1年ぶりの平尾台~青竜窟を探訪にも出てくる。
「ニニギノミコトが高千穂の地に天降ったときには天は暗く夜も昼もわからない状態だった。そこに現れたオオクワとオクワが「尊の手で稲千穂を籾とし四方に投げれば必ず明るくなります」と奏上した。その通りにすると天は明るくなり日も月も光輝く状態になったと言う… 」
道の駅高千穂で昼食のおにぎり弁当を買う。
値段もグッド! トレッキング弁当に良さそうだ。とても美味しい。(お腹も空いていた)
秋元神社へ道の駅の店員さんにネットで見た秋元神社の場所を聞く。
神社の裏山には宮崎県指定天然記念物の福寿草
(=採ると罰せられますよ!)が自生しているらしいのだ。
R218を日之影町へ向かう。
天翔大橋を渡る。
~アーチスパン60mでコンクリートのアーチ橋としては日本一長い橋だ。さらに五ヶ瀬川の水面から橋面までの高さも143mあり、これも日本一高い橋だ。橋を渡ったらすぐに右折し、水ケ崎大橋を渡ったら狭い県50を向山へと向かう。
分岐ごとに「秋元神社へ」の標識がある。
除雪はされているが道路脇の雪で車幅のみとなった道路を慎重に進む。水ケ崎からカーブを繰り返して7㎞ほどで最奥の水の口集落へ着く。諸塚山の北山麓となる辺りだ。
すこし広くなった道路脇に駐車して歩き始める。12時14分。ここの標高≒530m。
秋元活性化センター前を通って上へと歩いて行く。
途中で出会ったおじさん、おばさんから「今日は大雪で行っても何もわからんけど気をつけて行っておいで・・」
20分ほど歩くと秋元神社に到着。宮崎ナンバーの軽四が1台。
大雪の階段を足跡の穴を辿りながら社殿に上がるとその足跡をつけた男性2名と出合う。福寿草の話をすると、2人で神社裏山の自生地へ行き、手で雪をかき分けて探してみたが分からなかったそうだ。ちょうど下りてきたばかりのようで、近くの山の情報などを教えていただいた。
神殿と御神木の銀杏。右は神楽殿。左にご神水が湧き出ている。
2 人が帰られたあと、自生地まで足跡を辿って行ってみることとする。
すぐにあらわれる砂防ダムは右へ上がって越える。
深い雪をかき分けて登っていくと2番目の砂防ダムが見えてくる。
手前を右上に登っていくと先の男性が手でかき分けた跡が1カ所あった。
そこからさらに少し上った辺りでいよいよママの福寿草発掘作業が始まる。
実は社殿にあったプラスチック製のちり取りを雪掻きのために借用したのだ(神様お許しください)
その間、じなしは~「こんな深い雪でどの辺りに自生しているかも知らずにあてずっぽうに雪掻きをしても絶対福寿草が出るはずない!」と密かに思っていたのだ。
2か所ほど除雪発掘をしたが見つからない。
ママが「もう一カ所!」といって掘り始める。
やはり出てこない。
「当たり前じゃ、出るわけないだろう。さあ帰るぞ」と言って下り始める・・・
「わぁ~!あったぁ~~~~~!」 とママの大声が・・・なんと、下りる途中で足に当って滑り落ちた雪の下から一つの福寿草が現われたというのだ。
何と言う強運?の女なんだろう!
雪の中から生まれたばかりの福寿草。今年初めてのご対面です。
ママに会いたくて出てきてくれたのだろうか。
も一つおまけ。(同じ花ですが^^;)
大雪をかき分けて神社へ戻る。
諸塚山から湧き出るご神水を頂きました。カルスト系の湧水か?まろやかで美味しい。
感動を胸に?五ヶ瀬川系秋元川源流の水の口集落を下りて行く。
おじさん、おばさんにも御礼の報告をする。
帰路は高千穂から竹田に抜ける県道8号が大分県へ入る寸前( 高森町津留の永野集会所あたり)で大雪のため通行止めとなっており、そこからUターン。津留上町まで戻り、雪道を大きく迂回して荻町から竹田へ入る。 ふぅ~・・・。
前夜のラージヒル銀メダリスト・41歳葛西選手のレジェント(伝説)に誘発されたママのミラクル(奇跡)福寿草だったのかもしれない・・・ マップ(赤~国見ケ丘、青~秋元神社)