オーナーの本屋さんへ挨拶して2泊した民宿を引き払う。
今日は白谷雲水峡の「もののけ姫苔むす森」を歩いてみようとおもっていたが…4日連続の(かなりハードな)山歩きのため体のあちこちが痛い。
無理をせず島を観光しながら周回してみることとする。
屋久島は東西28㎞、南北24㎞の円形に近い5角形の島だ。面積は約504㎢で日本の有人島(北海道、本州、四国、九州、沖縄を除く)では6番目の大きさだ。
豊かで美しい自然が残されており島の中央部の屋久杉自然林など面積の21%が世界自然遺産に登録されている。
かつては猿2万、鹿2万、人2万ともいわれたそうだが、現在の人口は約13600人。(猿、鹿はともに約3千頭といわれる)全島が屋久島町。
鹿児島市から約130㎞南にあり、平均気温は19.2度と温暖だが台風の通り道でもある。年間降水量は4000㎜で奥岳ではその倍ともいわれる。
島は県道77号と78号(西部林道)が接続して周回している。その距離は約100㎞。車で半日もあれば回れるようだ。
安房川ではカヌー体験を楽しむ人も多いようだ。
2日前に登った太忠岳の天柱石が安房港からも見えた。
県77から繋がる西部林道は道幅が狭く、観光で島を周回するときは左回りで回る方が安全だと聞き安房から空港方向へ車をすすめる。
空港を過ぎた海辺にある「ふれあいパーク屋久島」。向うは宮之浦港。
この先店もあまりなさそうなので、宮之浦のスーパーで弁当を買う。
屋久島の北に位置する一湊海水浴場。これからがシーズンか。海の色が良い。
永田のいなか浜着く。ここが有名な海亀の産卵地だ。北太平洋で最も多くのアカウミガメが産卵に上がってくる湿地浜としてラムサール条約に登録されている。向こうは口永良部島。
浜のすぐ近くにある「うみがめ館」を訪れる。
NPO法人屋久島うみがめ館が管理運営をしている。
館内では女性の方から海亀の生態やNPOの保全活動などレクチャーを受けました。
その方はNPO理事長の大牟田一美さんの奥様、法子さんでした。
大牟田理事長は今年3月7日に「うみがめ記念講演会~世界へつながろう!ウミガメのお話」として国東市で講演をされています。
そのきっかけとなった(大分合同新聞~2012・7・5)の記事
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国東市国東町の海岸で、アカウミガメが126個の卵を産卵しているのが確認された。関係者によると、同じ個体が2~3週間以内にもう一度産卵する可能性があり、地元で保護活動するメンバーはさらなる発見に期待。今後、産卵場所が荒らされないよう防護ネットをして見守るという。
2日午前5時半ごろ、海岸を散歩していた近くの秋国和弘さん(68)が足跡を見つけ、地元で保護活動に取り組む「くにさき海亀プロジェクト」の糸永和人代表に連絡。ウミガメの生態に詳しい「おおいた環境保全フォーラム」の内田桂代表理事が現地を訪れ、掘り起こして確認した。秋国さんは昨年もふ化した稚ガメの足跡を見つけている。
同町内の海岸では2009年、11年にも産卵、ふ化が確認されており、それを機に地元住民らが海岸清掃などを開始した。
発見したこの日も糸永代表は武蔵町の子どもたちを対象に「うみがめ教室」を開き、産卵の発見につなげようと活動していた。
糸永代表は「再び生まれ故郷に帰ってきてくれてうれしい」と満面の笑み。「毎朝の散歩で注意深く砂浜を見てほしい。足跡があればすぐに連絡を」と呼び掛けている。 問い合わせは糸永代表(TEL090-8766-1251)へ。国東半島と屋久島はウミガメでつながっているのです。
お話を聞いて自然保護の夢~「子ガメPITタグ」3000円を購入しました。
30年ほど後に13-24のタグをつけた母ガメが産卵に上がってくるという夢のハガキです。
うみがめ館HPによるとこの番号は今年8月中旬の夜にメスの子ガメに付けられて放流されるようだ。
永田集落は永田岳山頂からガスが切れた一瞬に見下ろしたところだ。
見上げる奥岳方向は雲の中。
島の最西端、永田岬にある屋久島灯台へ着く。ここでお昼。
北西の口永良部島に一番近いところ。間を屋久島海峡というようだ。
永田地区から栗生集落までの間は、県道77は西部林道となり、低地にあって世界遺産登録エリアとなっている。
一車線の狭い舗装路が照葉樹林帯をくねくねと続くのだが、走ればヤクシカやヤクザルと出合えるところだ。
ヤクシカさんのお通りです。
ヤクザルさんのお通りです。
ロケーションの良い海岸線が続く。
2車線道路と広くなると日本の滝百選「大川の滝」に着く。落差88mあり、雨の後には迫力がありそうだ。
栗生集落の楽しいイラストマップ案内板に「石楠花の森公園」があり、開園中のようなので寄ってみる。
栗生川の清流に沿って遊歩道が続く。
園内のヤクシマシャクナゲはほぼ終わりのようだが、宮之浦岳周辺の奥岳ではこれから(5月末~6月初め)が本番だ。
園内から見えた岩峰は七五岳(1488m)のようだ。
屋久島では有名な海の温泉が2か所ある。
最初に湯泊温泉へ。仕切の向うは女風呂。
海際にも1カ所。どちらもやや温め。昼間は必然的にお客は少ない。
次は「平内海中温泉」。入口の様子。入浴代100円。
湯船?は3か所ある。湯泊よりこちらはいい湯加減だ。どちらも(湯泊の海際も)満潮時には海の下。
湯船に浸かった視線で海を見る。波の音もリズミカル。満点の星空の元ならサイコウかも…
次々と訪れる見物客で勇気ある湯人はいません。こちらも夜には賑わうのだろうか?
県道脇の標識を見て「シドッティ神父上陸記念碑」を見学する。
1708年、遠くイタリアの地よりひそかにここ恋泊村に武士の姿で上陸したのは宣教師ヨハン・バッティスタ・シドッティ神父だった。その後江戸に護送され幽閉の身のまま短い一生を終えたという。
尾之間集落に着くと見覚えのある風景と出合う。尾之間温泉のある地区だ。
これで島を一周したことになる。朝出発した安房まで(あと少し)は何度か走っている。
沖にはRKK(琉球海運)のフェリーが見えた。(ズーム)
これをもちまして屋久島レポートは終了です。 ご閲覧ありがとうございました^_^ v