別府混浴温泉世界&国東半島アートプロジェクト
湯の町別府では3年前に引き続いて現代芸術フェスティバル「別府混浴温泉世界2012」が開幕した。(~12月2日まで)
今回は別府でおこなわれる8つのアートプロジェクトと連動して「国東半島アートプロジェクト2012」が11月の1か月間、半島先端部の国東市国見町を中心に開催される。別府から国東半島へと連携したアートによる半島活性化事業だ。(来年2月には豊後高田市香々地地区で開催)
6日にはオープニングの別府混浴温泉世界2012シンポジウムが別府ブルーバード会館で行われた。
翌7日にはプロジェクトの下見を兼ねて国東半島を訪ねるバスツアー「国東半島いいとこ巡りツアー」が行われ、シンポジウムに出席したプレス関係者など約40名が参加した。主催するNPO法人ベッププロジェクト代表の山出(やまいで)さんより仰せつかりじなしもガイドのいっちゃんとともにナビゲーターとしてバスに同乗する。
別府駅前でバスに乗り込む。10時に出発。
車中で時間を頂き、国東半島の魅力についてじなしより概要を話させていただきました。(短時間の口上だけではきっと伝わらなかったでしょうが…)
最初の目的地、豊後高田市の熊野磨崖仏へ着く。
鬼が一夜で築いたという九十九段の乱積み石段を登る。
磨崖仏について地元豊後高田市観光ボランティアガイドの河野さんによる説明を聞く。
鎌倉時代初期の作、高さ約8mの不動明王と、藤原時代末期の作、高さ約7mの大日如来。日本最大級磨崖仏で国指定重要文化財。
10年に一度行われる峰入りにはここで開白護摩を焚いて入峯祈願を行い出発する。
次に訪れたのが田染の荘小崎の里。平安中期には宇佐神宮の荘園となり神宮への重要な御菜米献上地となっていた。
雨引神社脇から出る水を利用して不規則に並ぶ棚田が下段へと広がる景観は700年以上も前からずーっと変わっていない。向こうは朝日・夕日観音のある間戸の岩峰。
平成22年、国の重要文化的景観に指定されている。
ほたるの館前で引き続いて河野さんのガイドに耳を預ける。
小崎地区では荘園領主制度や田植え祭り、収穫祭、ホタル観賞会などを行い、保全活動に取り組んでいるようです。
大田村経由でくねくねとカーブが多い県道31号を通って国見町伊美の涛音寮へ到着する。少し時間が下がってしまった。
11月にこの地で行われる国東半島アートプロジェクト2012(秋季)へ参加するアーティストのみなさんが総合ディレクターの山出さん(左)より紹介される。
遅くなったお昼は茶房「さんがいや」のたこ飯御膳をいただきました。
11月にアートインレジデンスが行われる旧岐部歯科邸。伊美川を挟んで涛音寮の対岸となるところにある。
淡路島で活動するノマド村の茂木綾子さんとヴェルナー・ペンツェルさんが滞在してさまざまな芸術パフォーマンスを仕掛ける。
内部や裏の倉庫(創作場所となる)は改装中でした。
子どものころにはこの家に住む幼なじみと一緒にこのあたりでよく遊んだものです。
伊美のギャラリー通りを散策する。
10月6日より「第6回国東半島国見町工房ギャラリー巡り」がここ国見町一円で開催中です。(~16日まで)
この時間になってじなしもいっちゃんも参加した皆さんと個別に国東のいろいろなことについてお話することが出来ました。
ゴールデンウイークもそうでしたが、この日ももパンフを持ったペアやグループなどたくさんの方が散策されていました。
次に訪れたのが国東町大恩寺にある文殊仙寺。
六郷満山末山本寺。国東半島三十三霊場二十五番札所。日本三文殊のひとつで文殊菩薩(もんじゅぼさつ)を本尊に648年、役小角(えんのおづの)によって開基されたという。
長い石段を登り始める。以前は手摺りは無かった。
奥ノ院で副住職・秋吉文暢(ぶんちょう)さんのお話を聞く。
護摩木に願い(煩悩)を書いて各自で持つ。煩悩は実現不可能なことは書かないように!?と文暢さん…。
作法に法って護摩焚きがはじまる。30分ほどの間護摩焚きの炎とともに熱気に包まれ密教の世界へと誘われる。
手に持った護摩木を各人それぞれが炎に焼べて合掌。
寺を下りた皆さんは晴れ晴れといいお顔をされていました。
バスは大分空港へ、そして予定時刻19時に別府駅に到着。
みなさんとお別れする。
さて、国東半島の印象はどうだったのでしょうか…?
(クリックで拡大します)
11月に行われる「国東半島アートプロジェクト2012」には多くの皆さんが訪れ、異次元のパフォーマンスを楽しみながら国東半島の魅力を知ってくれればと思います。
そして国東半島×現代アートで起きる衝撃が半島の住民を目覚めさせてくれることを期待したいです。