国東半島では代々続く家には石造(木造も)のお弘法様(空海=弘法大師)が祀られている。
そして旧暦の3月21日と7月21日の縁日には、お弘法様の徳を偲んであちこちで「お接待」が行われる。(最近では新暦の4月21日と8月21日に近い日曜日におこなわれるところが多い)
昔は講組で行われていたようだが今では隣保班単位でお接待を出すようだ。また、個人で出す家もある。
お賽銭をあげてお参りするとお菓子や缶飲料を出すところが多くなったが、今でも春は「山菜ごはん」、夏は「うどん」を出すところもまだまだ残っている。
「お接待」は外からの来た人を温かくもてなすことで自己へ幸福と繁栄が回ってくるという教えによる行事といえる。
同級生のてるちゃんから「出て来(こ)んかえ」とご案内をいただいたので、今年も香々地夷の夏のお接待に出かけた。
夷地区では春のお接待には祭壇にお弘法様と対で不動明王を祀るが夏は観音菩薩が祀られる。
お賽銭箱にはお米が敷かれている。
お賽銭を入れてお参りをします。
お参りの際「生麦大豆二升五合~なまむぎだいずにしょうごんごう」と唱えると良いと聞いたことがある。
弘法大師のご宝号「南無大師遍照金剛~なむだいしへんじょうこんごう」に音が似ているからで、すべてお大師さまにおまかせするという意味らしい。
さっそくうどんが運ばれてきました。
今日は東京から来た中村茜さんと一緒でした。
今年10~11月には
「国東半島アートプロジェクト2012」が開催されます。
アーチストが滞在してワークショップや公演、現代アートイベントなどを開催することで国東半島を活性化しようというものです。文化庁、県、国東市・豊後高田市の事業です。
そのプロデューサー役を務めるのが(株)プリコグ代表取締役の中村茜さんなのです。国東六郷満山の史跡へご案内する前にお接待へお連れしました。
東京杉並永福町生まれの彼女にとって、このお接待うどんは衝撃的な味と体験だったようです。
ふつう?2杯は頂きます。中には3杯の人も^^
小中学生の皆さんもお参りに来ました。
てるちゃん今年もお世話になりました。ありがとう!
本年より3年間にわたって行われる「国東半島アートプロジェクト」の総合プロデューサーはNPO別府プロジェクトの山出淳也さん。中村さんはそのスタッフの一員として様々なアートパフォーマンスを仕掛けるらしい。
その舞台候補地となる国見町の旧千灯寺へ中村さんをご案内した。
仁王様の立つ護摩堂跡や奥ノ院、五輪塔群などで何が起きるのか…アートおんちのじなしも楽しみです。
「国東半島アートプロジェクト2012」
日程:2012年11月3日(土)~11月25日(日)※11月中の土日に開催
会期中の土日祝には大分・別府からツアーバスが運行されます。