カテゴリ:くにみ句会( 25 )

3月句会
兼題~当季雑詠  講師~河野輝暉
 一呼吸置いてくしゃみの遠電話      ともゆき
 沈丁花蕾は香り整はず           きぬこ
 海浜に踊る波風春のまね         和子
 税申告終えて童の心かな         ふよこ
 咳すれば母の声する肺の中       やっさん
 秒針のコツと一分二月果つ        ふじこ
 銀めしに蕗味噌昭和遠きかな       ひさえ
 がれき中風鈴奏で鎮魂音         清和
 春愁をエアータオルに解き放つ      じなし

平成9年9月に開講した「楽習館くにみ俳句」はこの3月句会をもって閉講となった。
当初は19人で発足した句会も多い時には27人の生徒が集い楽しんだのだが…現在は9人となり寂しくなっていた。講師河野輝暉先生の開講時のお歳は62才であったが、じなしは先生のその齢を越えた。
毎月4~5句の投句を15年続けたので単純計算で750句ほどをひねり?出したことになる。そして世に出なかった出来損ない句はその何倍にもなる。
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最初の平成9年10月句会にじなしが初めて作った句012.gif
  秋立つや口紅赤き魚売り    (互選4点)
  法師蝉父より継ぎし出刃を研ぐ ( 〃1点)

 この2句は講師より「今月のベスト10」へ入れてくださいました。

日々に追われるばかりで余裕もなく、なかなか「俳バージョン」とはなれません。〆切が迫ってきて頭を抱えることを繰り返していました。
さまざまな俳句大会が次々と行われていますが(良い句が出来ないこともあり)くにみ句会以外に投句したことはほとんどないのですが、平成23年5月14日の大分合同新聞夕刊の「大分のうた」に河野先生の選出でこの句を載せて頂きました。いつも句会の準備をしてきたので「ご苦労さん」ということで載せていただいたのでしょうが、嬉しかったです。
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  六郷の谷は弓反り鳥歸る
この句はじなしの住む伊美という地名は「谷が弓反りになっていることからかもしれない」と文化財の先生に聞いたことからです。
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休憩時間に教育委員会生涯学習担当の冨松さん、岩本さんが「長い間ご苦労様」とご挨拶に来てくれました。
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講師の河野輝暉先生と最後に残った9名の記念写真。
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 最後に先生が即興で詠んだ句~
  お別れは逢いの初めや桜餅
そして先生の最後の言葉は「死ぬまで出来るのが俳句」でした。
河野輝暉先生は宮司職と合わせて市文化協会長、大分県現代俳句協会会長や大分合同新聞読者文芸の俳句選者などでお忙しい毎日ですがこれからもご健康で益々のご活躍をお祈り申し上げます。
by jinashi | 2012-03-15 18:10 | くにみ句会 | Comments(4)

2月句会
兼題~障子  講師~河野輝暉
 父抱かれ障子張りを見ています     タツ
 六車線亡夫に見せたき冬の虹      ふよこ
 廃船に身をゆだねおり春の雪      やっさん
 足音に障子の内の声細る         清和
 菓子ボーロ鬼も拾って食べるかな    ひさえ
 観世音影も仄かに春障子         きぬこ
 舞う雪の幼の頃の想い連れ       和子
 タムシチンキ染みて障子の白さかな   じなし
 切り張りの障子明るい明日を待つ    ともゆき
 障子の桟ハタキをかけてみな逝けり   ふじこ

   南天
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by jinashi | 2012-02-22 11:16 | くにみ句会 | Comments(0)

正月句会
兼題~当季雑詠  講師~河野輝暉
 人の足見て歩くかな初詣       ひさえ
 昔のこと覚えてますかと賀状来る  ともゆき
 未完の句舌の上にて去年今年    きぬえ
 除夜の鐘煩悩灯るラブホテル    やっさん
 骨もろくなりたる齢春迎う       ふよこ
 もう五年楽しむつもり日記買う    ふじこ
 餅並ぶ田の字の部屋に道出来て  じなし
 歩かねば体さびつく寝正月      清和
 新玉の舞姫顔の新しく         和子

 
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by jinashi | 2012-01-17 13:11 | くにみ句会 | Comments(0)

12月句会
 兼題~「紅葉、黄葉」  講師~河野輝暉

 ポケットに木の実いまだにコロンコロン   きぬこ
 もみじ燃ゆ生命の果てを知るごとく      ひさえ
 ほほ笑みて諸手を出せば散る紅葉     和子
 朗報を窓にさやけく冬の月          ふよこ
 紅葉山をワイングラスに滔々と        やっさん
 木枯らしの来るとも知らで枝の葉よ     清和
 もみじ散る痛みなき日は軽やかに      ふじこ
 スリッパに左右の出来て歳暮るる      じなし

        今年最後の句会 (みんなんかん)
   
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by jinashi | 2011-12-20 13:23 | くにみ句会 | Comments(0)

10月句会 10月18日(火)
兼題~「当季雑詠」   講師~河野輝暉

 母恋し墓のぬくもり秋茜        清和
 ガガンボが休む肛門断面図      じなし
 秋深し山路の人生老いて知る     和子
 梅干して生きる執着まだありぬ    きぬこ
 お神楽の鬼に追われて逃げ回る   タツ
 空青し初栗飯に長生きし        きよ
 鈴虫やよくぞ大和に生まれけり    ふよこ
 一晩に一郷色づく稲穂波       ふじこ
 彼の地より帰ってくるよ彼岸花    ひさえ
 不揃いのりんごうごめく国の市    やっさん



11月句会  11月15日(火)
兼題~「やや寒、肌寒(し)」  講師~河野輝暉

 言霊の力は強し芒原          ひさえ
 バスの中黄菊の光見返りぬ      ふよこ
 着せかえのマネキン人形肌寒し   ふじこ
 山川よドライブに酔う初紅葉     和子
 人の世は朝寒に似て昼ぬくし     清和
 オランウータン見てきて葬の列寒し  じなし
 木犀の香りコップにひじ枕       やっさん


今年の紅葉は少し遅い?もう終わり?鮮やかさがない・・・。11月20日、赤根一の瀬ダムにて。
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by jinashi | 2011-11-19 18:11 | くにみ句会 | Comments(0)

大分市府内町のトキハ会館カトレアの間で行われた記念大会には楽習館くにみ俳句から6名が出席した。

最初に大分県現代俳句協会会長の河野輝暉先生が主催者代表挨拶。
河野先生は大分合同新聞読者文芸の俳句選者であり、じなしの所属するくにみ俳句の講師としてすでに15年となる。20年前に24名で設立した県協会も今や194名の会員数となったようだ。
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大会の記念講演は現代俳句協会(第5代)会長の宇多喜代子さん。
演題は「現代俳句の魅力」。
俳句の歳時記は国語で教えるものではなく、地理、天文、植物、動物は理科で教えるもの。稲作を中心とした農耕や暮らしなかに自然観を知り感じたことを表す短文学であり、そして伝えていくものが俳句だという。
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記念俳句大会(一人2句の事前投句)の結果が発表され、くにみ俳句からひさえさんが宇多会長の入選句にはいった。
  洗濯の水音高く天高く  ひさえ
  「暮らしの中にふっと秋を発見した喜び、楽しさが伝わる句です」(宇多)

宇多会長の特選3句
  夏兆す水匂うまで刃物研ぐ         大分市 佐藤綾子
  赤ちゃんの泣き声通る夏座敷        九重町 友田千里
  入道雲持ち上げタンカー現るる       大分市 田口辰郎

同人選者による互選の結果
 11点 現代俳句協会賞
  八月に兄の還って来そうな樹        臼杵市 吉賀三徳
  9点 大会賞
  稲刈りし余熱の中に村ねむる        豊後大野市 梶原千代
  8点句 大分合同新聞社賞
  夏兆す水匂うまで刃物研ぐ       大分市 佐藤綾子
  8点句 優秀賞
  水田いま日昏れが厳父の中にある    竹田市 有村王志
  7点句 優秀賞
  人間は暗きにひそむ蝉の村       日田市 宮崎山景
  5点句 秀逸賞
  風鈴の風のかたちを音にする      国東市 立麻琴路
  5点句 優秀賞
   メルトダウン掴まるものがない蛙    豊後大野市 佐土原孤雁
   5点句 優秀賞
   ひまわりの向うは羽化の十八歳     豊後大野市 上田たかし
  佳作賞(4点句)
  ゆく年をすこしずらして釘を打つ      国東市 河野 泉
  ほうたるに近付きすぎた男消ゆ      杵築市 友松照子
  無造作に六月が来るパン屋くる      日田市 岩崎芳子
  夫という不思議な人と蜆汁         豊後大野市 梶原千代
  軍帽の遺影は老けず大暑かな      大分市 広瀬寒九郎
  入道雲持上げタンカー現わるる      大分市 田口辰郎
  この星の汚染清むまで滴りぬ       中津市 白水風子
  安達太良山の空も濁りし智恵子の梅雨 中津市 神崎朱夏
  蜉蝣にふれてだれもが老いぼれる    大分市 足立 攝

    
特別選者一句賞
 成清正之選
  好きなだけ骨辺になる山辛夷     国東市 河野 泉
 土屋北彦選
  人間は暗きにひそむ蝉の村      日田市 宮崎山景
 河野輝暉選
  ほととぎす過去帳出たり入ったり   宇佐市 南 喬穂
 佐藤綾子選
  梅漬けて平らな時間を共有す     福岡市 芦塚美穂
 谷川彰啓
  入道雲持上げタンカー現わるる    大分市 田口辰郎


宇多喜代子さんより80名ほどの出席者全員に「わたしの名句ノート」(発行所富士見書房・2200円)を頂きました。これは宇多さんが「俳句研究」(角川マガジンズが発行する俳句総合雑誌)に連載されていたものをまとめて出版されたものです。
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 じなしも3点をいただきました。
  CTを抜けて浴びたる花明かり  
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by jinashi | 2011-09-23 10:54 | くにみ句会 | Comments(2)

 8月句会
 兼題~夏の月   講師~河野輝暉
 夏の月歌い踊りし山河なお       和子
 洗いシャツがジルバ踊るよ夏の月   じなし
 温泉の杜をつらぬき蝉時雨       キヨ
 諦めを悟りに替えて草を刈る      清和
 日日草ささいなことも喜びに       ふじこ
 暗さまでまだ間のありてカンナ燃ゆ   きぬこ
 ノーブラの浜辺に白き夏の月      やっさん
 立葵今日も咲きける日の高さ      ふよこ

              くにみ海浜公園から望む姫島
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by jinashi | 2011-08-16 14:24 | くにみ句会 | Comments(4)

 7月句会
 兼題~胡瓜揉み  講師~河野輝暉
 紫陽花や地球はひとつ吾もひとつ    ふじこ
 胡瓜の蔓隣りの空を掴もうと       ひさえ
 久々に晴れて早苗の里となり       和子
 老いの身の蚊の幻覚を叩くなり     やっさん
 父の居て母は得意の胡瓜もみ      ふよこ
 時止めてシーラカンスの晝寝かな    きぬこ
 含羞の胡瓜は塩に揉まれけり      清和
 鎖骨晴れ晴れとジェンダー夏講座    じなし

                 黄色の睡蓮が咲きました。
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by jinashi | 2011-07-20 12:03 | くにみ句会 | Comments(0)

6月句会
 兼題~トンネル  講師~河野輝暉
人生にトンネル幾つ青嵐        きぬこ
あじさいが七変化してきれいです   タツ
家朽ちて紫陽花にある往時かな   やっさん
春眠やMRIと云うトンネルに      ふじこ
柿若葉ヨチヨチ歩く赤い靴       ふよこ
トンネルは黄泉の入口ツバメ来る   清和
蛍の逃げる掌辺野古はV        じなし
トンネルを抜けて一気に今年竹    ひさえ
万緑や高速ドライブ眼も走る      和子
散歩道三文得し初音聞く        キヨ

                    紫陽花
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by jinashi | 2011-06-22 14:28 | くにみ句会 | Comments(0)

5月句会
 兼題~春の山菜  講師~河野輝暉
すかんぽやあの日明るき夫の声   ふよこ
燕来し日の焼酎のちょっと濃い目   じなし
将来を夢見し豆のすじを取る     清和
土筆野や一人住まいのふゆる村   ふじこ
軒下に5匹の金魚慈雨注ぐ      キヨ
青山河独活の根っ子の肌白く     やっさん
古墳への道早蕨の拳かな       きぬこ
筍をたぐりてみれば家族連れ     和子
なつかしきおこわらびかなお接待   タツ
独りごと言い十代の酸葉かな     ひさえ

                      ホタルブクロ(蛍袋)
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by jinashi | 2011-06-06 21:21 | くにみ句会 | Comments(2)