千燈寺東西不動霊場~岩屋探訪会  2017年4月25日(火)

国東半島六郷満山仏教は、宇佐宮弥勒寺の僧達が修験道を極めるべく半島に聳え立つ岩峰に分け入って修行をしたのが始まりとされている。
山中には岩屋と言われる岩穴(岩窟)が多くあり、修行の場に相応しい場所であったのだろう。修行の場となった岩屋が満山寺院の起こりとなったことは想像に難くない。
4月21日には、満山会僧侶らにより「豊後豊前六郷山百八十三カ所霊場記」をもとにした半島内183の寺社や岩屋を巡る峯入り修行も、奈多八幡ですべてを終えたようだ。(開山1300年祭前年事業)

国東市国見町の千燈寺も平安末期には満山寺院中山本寺として一大修行霊場だったようだ。
江戸中期に禅僧により書かれた「豊鐘善鳴録」(豊前豊後の伝記)などの古文書にも一帯の岩屋が書き記されている。
東不動、西不動といわれるあたりには修行の場となった岩屋が多い。
これまでガイド学習会などで半島各地の岩屋を訪ねてきたが、東西不動には未訪の岩屋もある。

皆さんに岩屋探訪会の案内をしたところ6名が参加した。
(太郎天岩屋上からの展望)
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千燈寺を出発。
今日の先達(案内人)はこのあたりの岩屋を知り尽くしたH島さん。
H島さんはユースホステルマネージャー時代にマニアック?な(失礼)半島トレッキングを定期開催してきた。

妙見岩屋はあのあたり・・・
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杉林を登っていくと瓦屋根のお堂がある妙見岩屋が見えてきた。
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左の石燈籠は弘化2年(1845年)千灯寺法印豪昌が奉納している。
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木造の祠。
古代北極星信仰の北辰妙見菩薩が祀られているのか?
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岩に溝を彫って水場がつくられている・・最上級の岩屋か?
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厳しい登り。
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妙見岩屋の上からの展望。左に五辻岩屋、右は千灯岳。
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鷲巣岳へ向かって登っていく。
二つ目の林道へ上がる。櫛海からKI大不動岩屋へ続く舗装道。
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大岩の急登が続く。
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石垣が見えてきた・・その上にあるのが天疫神(てんやくじん)岩屋。
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天井の低い岩屋だ。
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祠の後にある石柱には「天疫神 流行神安鎮 疫鬼守護」の文字。
素戔嗚を祭神とする疫病避けの神様のようだ。
燈籠には「萬延元年」(1860年)と彫られている。
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疫病避けに・・岩屋前で記念のショット。
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ガレ場の急勾配を登る。
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鷲巣岳直下に着いて一休み。
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以前(2011年3月)に登ったところから鷲巣岳の尾根に上がる。
山頂にある祠。右から役行者、蔵王権現、不動明王。修験の神様たち。
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先端の見晴らし場で昼食。黒木山や西不動一帯が新緑の絶景だ。

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祠近くに戻って西方寺谷へと激下り。
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トラバースして鷲巣岳麓から阿弥陀越へ・・
途中の展望岩に上がって見る高岩~一望岩の稜線。
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阿弥陀越から太郎天岩屋へ向かう。
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右の岩壁下あたりが太郎天岩屋。
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太郎天岩屋の上に登ると素晴らしい展望が広がる。
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アップで見る大不動岩屋。観音菩薩の左目に見える?
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黒木山へと縦走できるようだ。
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太郎天岩屋へ到着。6年ぶりか?
現在千燈寺に安置されている太郎天が祀られていたところ。
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その太郎天像。不動明王の変身した御姿で修験者の守護神・・
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道なき道を激下って谷へ下りる。
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これが小不動岩屋か?
10mほどの高さにある横長岩屋だ。どうして登るのか?
15年ほど前に来たときには木梯子があったような?・・ほとんど記憶にない。

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祀られていた不動明王は現在千灯寺に安置されている。
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前にケルンもどきがあってこれが小不動岩屋の目印か?
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沢を上るようにしてK1コースの大不動岩屋の下へ出た。
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観音様の御目に近づく・・
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大不動岩屋の岩場にタツナミソウが咲いていた。
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尻付岩屋へ下りると、今回の百八十三箇所霊場峯入りの新しい「峯入修札」が奉納されていた。
来る30日には両子寺で結願護摩が焚かれる。
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一旦、千燈寺へ戻って車で旧千燈寺へ移動。駐車場から仁王のある護摩堂跡へむかう・・
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これまでのコースをたどるH島さん。
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仁王像「ん形」。この春に市文化財課よりひび割れたところを修復してくれた。
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護摩堂跡の後ろから山へ入る。左前方に普賢岩屋が見えてきた。
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こちらも15年?ぶりに訪れた。
かつて山王権現社祭典で練られた神輿。痛んではいるが意外としっかりしていた。
傍に板碑や五輪塔もある。
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普賢岩屋の上の岩場に上がる。新緑の千灯岳が聳える。
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H島さんの後に続いて本日最後の薬師岩屋に到着。
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龕(がん)に祀られていたご本尊は不明のようだ。日光月光菩薩や十二神将も祀られていたのだろう。
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妙見岩屋にあったような水場も作られていた。
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下から見た薬師岩屋。
西行戻しの上から左へ荒れた擬木階段を登ると右手に見える。
(下山時に振り返って見た)
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以上で本日の探検は終了!
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千燈寺不動霊場にある岩屋を訪ねるトレッキングは感動の連続だった。
奈良時代から始まり江戸後期まで続いた国東半島仏の里の信仰がしのばれた。

来年は六郷満山開基1300年を迎える。
千灯寺奥の院の御開帳とあわせて、岩屋探訪トレッキングツアーを開催できれば・・参加者の皆さんにはきっと満足してくれることだろう。


千灯寺9:03→9:25妙見岩屋→10:32天疫神岩屋→11:37鷲巣岳祠(展望所で昼食)12:10→13:09阿弥陀越→13:48太郎天岩屋→14:04小不動岩屋→14:25大不動岩屋→14:51尻付き岩屋→15:06千灯寺・・・(車)・・・旧千灯寺駐車場15:19→15:27仁王像(護摩堂跡)→15:36普賢岩屋→15:56薬師岩屋→16:18駐車場へ戻る
 
(GPSマップ)
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Commented by cnogmai8255 at 2017-04-27 11:28
楽しそうな探訪山行ですね^^
jinashiさんのワクワク、ドキドキが伝わって来ます。
国東には色々な楽しみがあって羨ましいです。
またお邪魔させてくださ~い☆彡
Commented by jinashi at 2017-04-27 20:29
さんぽさん~ ルートのないところを歩いて行くのってワクワク感があります。初めての世界に入っていった感じで、こんなところがあったんだあ・・・
たまにこんなトレッキングは楽しいです。
とはいえ・・一気に開くお花は待っていてくれませんね。
GWも何かとありますが・・どこかへ出かけたいな、と思っています。
Commented by へんろみち大将 at 2017-04-29 17:08 x
こ・こ・こ・・・・・

これは・・・
素晴らしいですね。興奮します。
とっても興味があります!!!!!!!

H島さんに是非ご案内いただきたいです。
Commented by jinashi at 2017-04-30 20:42
大将さん~ 1300年祭にあわせて・・来年には岩屋ツアーを計画してみたいです。
そしてさらに・・その年はペトロ岐部列福10周年なのです!
こちらも何とかしなくては・・・(忙)
 
by jinashi | 2017-04-26 21:16 | 国東半島あれこれ | Comments(4)