2014国東半島芸術祭~成仏プロジェクト 2014.8.24(日)

3ヶ年の最終年度となる2014国東半島芸術祭は10月4日から11月30日まで国東市、豊後高田市の各地で行われる。

国東半島芸術祭とは~
渡来の文化と土着の文化が混じり合うことで、独自の文化が育まれてきた大分県国東半島。
この場所で、アーティストの持つ新しい感性やものの見方と、国東半島の土地の力や歴史・文化が出会うことで、この場所でしか鑑賞・体験することのできない作品を生み出していきます。
芸術祭会期中は海岸線や山間部、集落など国東半島の特徴的なエリアに作品を設置する「サイトスペシフィックプロジェクト」をはじめ、「パフォーマンスプロジェクト」「レジデンスプロジェクト」の3つを柱に、それらを巡るトレッキングと融合したツアーやトークなど、多彩なイベントを実施します。これらのアート体験を通じ国東半島に流れる時間や、ここにしかない魅力、場所が持つ力と出会う「旅としての芸術祭」を提案します。(別府プロジェクトHPより)


~成仏プロジェクト

この秋の芸術祭「バスツアー~ガイドツアー」でガイドを担当することとなった国東半島エコツアーガイドのメンバーで成仏プロジェクトのワークショップを見学した。

会場は国東市成仏(じょうぶつ)公民館。
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芸術祭の総合ディレクターを務める山出淳也さんのご挨拶。
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成仏地区にある岩陰(いわかげ)遺跡に作品を設置するのは現代美術家の宮島達男さん。
1999年、ヴェネツィア・ビエンナーレに日本代表として出品した作品や長崎市「時の蘇生・柿プロジェクト」、香川県直島での「家プロジェクト」などで高い評価を受けている。デジタルカウンターなどLED(発光ダイオード)を使った作品を特徴とする美術家だ。2006年より芸術工科大学副学長。

ワークショップには地元成仏のみなさんを中心に県内外から参加者が集まった。
プロジェクトの説明をする宮川さん。
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事前エントリーした100名の参加者は、1~9までの数字をそれぞれの速度で点滅させるデジタルカウンターを入れるライブハウス(コンクリートの家型の箱)を作成する。
コンクリートを流し込む木枠に彫刻刀で思い思いの絵や文字を彫り込む。
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完成した型枠。
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型枠より小さな発砲スチロールを中にいれその間にコンクリートを入れる。
出来上がるとこうなる。高さ20cmほど。
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デジタルカウンターを入れて点滅させるとこんな感じ・・・と宮川さん。
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山出さんの案内でライブハウスをとりつける岩陰遺跡へ向かう。
前方とんがり山の岩壁下が岩陰遺跡。
ここは国東半島峯道ロングトレイルK3コースでもある。
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植林帯へ入ると前方に大きな岩壁が現われる。
昭和45年に発掘調査が行われ、岩壁下から縄文~弥生時代の土器や人骨、獣骨、貝殻、姫島黒曜石などが発掘されている。
高さ27~28m、横幅16m、奥行8mのテラスとなっている。
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この岩壁に100名の参加者が作ったデジタルカウンターが組み込まれたライブハウスが取り付けられる。
「取り付けられたらこうなる…」と宮川さん。
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デジタルカウンターは時間や人間のライフサイクルの連続性、永遠性などを意味しているという。
夕闇が迫れば蛍の点滅に似てすばらしいアート作品となるだろう。



成仏公民館を後に、昨年度の国東半島芸術祭「並石プロジェクト」で恒久設置されたオブジェ彫刻物を学習するために豊後高田市の並石(なめし)ダムへ向かう。

~並石プロジェクト

豊後高田市都甲の並石ダムグリーンランド駐車場からみる並石ダム。
むこうに鬼が住んでいたという大きな横穴のある鬼城岩峰がそそり立っている。春には500本ほどの桜がダム周辺に咲き誇る。
遊歩道横にガラスのオブジェ「月の木」が見える。
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最初にコットン村でこの作品を創作した勅使川原三郎さんの活動や考え方、設置された作品についてビデオで学習する。

勅使川原三郎さんはダンサー、舞踏家、振付家、演出家、俳優、そして彫刻家でもある
1998年には県立大分総合文化センター「グランシアタ(iichikoホール)」のこけら落しでオペラ公演の演出をされている。
巨大なステージ装置を自ら考案したり、ダンスの舞台のための照明や演出をすべてこなす勅使川原さんにとっても、今回のように野外に恒久的に彫刻物を設置するのは初めてだったようだ。

雨も止んだので作品「月の木」を間近で見学する。
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水面から水が吹き上がるような、逆に、天から光が水面に刺すような風景をイメージしている。高さは6m。重さは700Kg。素材は強化ガラスとステンレス。
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ダムのほぼ反対側に移動して…作品「光の水滴」を見学。
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「天と大地の間にある水の姿」をイメージしているという。
10本セットで高さは2.1m~1.75m。素材はガラスとステンレス。
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この2つの作品は目で見るだけでなく、ダムの水面をなでる風、太陽や月の光のきらめき、空の色、鳥の囀り…ダムの廻りで起こっているあらゆることを「体感する」ことでもっと深く鑑賞することが出来ると勅使川原さんは言われている。

10月11日(土)から11月16日(日)にかけて10回実施されるバスツアー「ガイドツアー」でガイドを担当する国東半島エコツアーガイドのメンバー。
 がんばるぞ!オー!
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~香々地プロジェクト

豊後高田市香々地の長崎鼻は周防灘に突き出た岬でシーズンにはキャンプ場や海水浴場が賑わいを見せている。
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6年ほど前にふるさと香々地にUターンしてきた近藤哲憲さんと同級生の二人で、岬の耕作放棄地を所有者の承諾を得ながらすこしずつ花畑に変えてきた。
今では春は菜の花、夏はひまわりで岬が埋め尽くされている。
2013年7月にはNPO法人「長崎鼻B・Kネット」を設立し、自然や花、アートによる観光交流人口の増加とあわせて菜の花、ひまわりの植物油での産品づくりなどで雇用拡大も目指している。

2012年国東半島アートプロジェクトでは、その岬にオノ・ヨーコさん、チェ・ジョンファさんの2人による作品が設置されている。

香々地プロジェクトの作品については→国東半島芸術祭ブログ  

「ひまわりフェスタ」が行われている長崎鼻。
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岬先端にある海蝕洞穴。
修験者の修行場で役行者や不動明王、蔵王権現が祀られている。県指定名勝。
ちょうど干潮でしたが…洞穴内側から外の海を見る。
何に見えますか?
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CMです→ 国東半島エコツアーガイドがご案内します!
国東半島芸術祭HP の「ツアー」→「ガイドツアー」をご覧ください。





Commented by kyuujitunituki at 2014-08-26 14:22
jinashi さん、こんにちは。
ガイド役お疲れ様でした。
色々な取り組みをされているんですね。
地元を知ることも大切なことだと改めて思いました。
天気もようやく良くなるようなので、
増々のご活躍ですね。
山も少しずつ秋の気配が感じられるようになりましたね。
Commented by のんびり夫婦 at 2014-08-26 19:46 x
流石『粋群』のじなしさん。
色んな活動をされているのを感じさせられます。
このような活動されることが出来るのが素晴らしい。
また、まず興味を持ってもらうことから始められるのが素晴らしい。
ゼネラリストですね。
私達もこのようにありたいです。
Commented by jinashi at 2014-08-27 20:55
休日さん~
かつて陸の孤島といわれていた国東半島ですが、このところ来訪者が増えてきました。
皆さんあちこち行かれたので…秘境となったこの辺りがめずらしいのでしょうか?
神様仏様が共生する六郷満山の里で、半島芸術祭、トレッキング、キリシタン南蛮文化・・・・と国東半島はうごめきはじめました。
でも・・・こんなことばかりやっていると疲れてしまいますので週一の山歩きはほんと大切ですね。
Commented by jinashi at 2014-08-27 21:00
のんびり夫婦さん~今日は仕事をさぼって黒岩山を訪れました。
 くじゅう登山で人間回復?をしながらのボランティアです。
この秋には中国地方名山登りを計画したいと思っています。
 その節にはよろしくお願いします・・
by jinashi | 2014-08-25 18:07 | 国東半島芸術祭 | Comments(4)