九州山地の二山を登る~三方岳  2013.7.14(日)晴れ

九州百名山(地図帳・新版)も残すところあと5座となった。
宮崎県の九州脊梁山地に残った三方岳、石堂山の2座を登ろう。久しぶりの遠征山行です。

(マップ 赤~三方岳 青~石堂山)


三方岳(さんぽうだけ・1479m)
九州百名山(地図帳) ~96座目
前(新版)九州百名山 ~96座目


早朝、日向市東郷町の「道の駅とうごう」を発って三方岳登山口へ向かう。美郷町南郷から椎葉村へとR446、R388を進む。朝霧が立ち込める里を通り、山また山の曲がりくねった狭い酷道をうんざりするほど走って登山口のある大河内峠に着く。6時40分。
「九州大学演習林」の看板が下がる。
※演習林=貴重な天然林を後世に残すため、「学術の森」として人為の影響を排除し、長期にわたる自然生態系の保護のための研究を行っている。
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山名の由来は山頂から丸笹山、尾崎山、樋口山に向かって三方に尾根が続くことからのようだ。

ここの標高≒1130m。爽やかな朝の空気を深呼吸。
準備をして山へ入る。7時5分。
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左植林帯、右に九大演習林となる自然林の尾根道を南に向かって緩やかに登っていく。
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まもなくして倒壊した丸木階段の厳しい急登が続く。
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山頂までは赤く塗られた境界石柱と案内板にそって進む。
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最初のピーク1318mへ上がりつく。見晴らしも良くなってきた。
今日も下界は35℃になろうかという予報なのだが…ザックに下げた温度計は19℃! 涼しい風が気持ち良い。
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快適な尾根道を歩く。左手に山々が連なり九州山地のまん真ん中にいることを実感する。
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急坂をひと登りでアセビ林の中にある3等三角点1367mへ上がる。ここまでちょうど1時間。
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ピーク先から雲に覆われた山頂部を望む。
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朴の葉がいい緑色をしている。
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右手に九州大学演習林(保護区)として豊かな自然林が広がる。
この先どんどん下っていく。当然帰りは登りとなる…。
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気持ち良いミズナラの自然林を行く。
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右下に沢音が聞こえてきたら最低鞍部あたり。
この山の主のようなブナの大木と出合う。
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鞍部からはやや右向き(南西方向)に登っていく。山頂まで1.1Kmほどの距離を標高差220mほど登る。
主尾根に上がりつく。
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登り上がった肩からここまでのコースを返り見る。
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人吉かめさんの「山頂まで5分」の標識があってひと登りで山頂だ。9時41分。
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山頂から南に明日登る予定の石堂山。(手前に樋口山)
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その右に市房山が雲の中。
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山頂写真
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ゆっくりと昼食タイム。30分ほど休息したら下山とする。
復路もたくさん登って?無事に下山。12時14分。
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行きも帰りも登って下って累積標高差≒720mほどありましたが、あまりきつさは感じずに楽しく登れました。
九州山地の素晴らしい展望と深い自然林が残るいいお山でした。

(GPSマップ~拡大します)
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          咲きはじめのシコクママコナ
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          オトギリソウ
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 西の正倉院

下山後、三郷町南郷区まで戻って「西の正倉院」を訪れる。
まずは正倉院の隣にある神門(みかど)神社へ。
社殿は自然石の基礎に建つ国重文となっている。祭神は百済から亡命したという王族を祀る。隣町の木城(きじょう)町にある比木神社とともに百済伝説にまつわる祭祀が執り行われているようだ。
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この神社が収蔵する百済王族の遺品といわれる24面の銅鏡の中に、正倉院の御物である銅鏡「唐花六花鏡」と同じものが出てきたことから、当時の村長が「西の正倉院」を建てることを決める。

「西の正倉院」へ。入館料500円。
ボランティアガイドのおじいさんから概略の説明を聞く。
ビルの4階建てほどの高さがあり、木曽檜を使い奈良正倉院(非公開)の原図を元に細部まで忠実に再建されている。1996年完成。総事業費16億円。当時の南郷村の人口約2500人。
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これがその銅鏡「唐花六花鏡」。
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隣県住民として初めてここを聞いて訪れたのだが…すこし閑散とした感じでした。これほどの施設なのにもっと多くの見学者があってもよさそうだ。17年経って村おこしにどの程度貢献(投資対効果)があったのだろうか? 
詳細はここを教えていただいたトトロのとなりさんブログ「一歩二豊散歩」 を参照ください。


 
 若山牧水生家

日向市東郷町にある若山牧水(1885~1928年)生家に立ち寄る。
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歌壇の中心として活躍する中全国を旅し旅情あふれる歌を詠んだ。多くの短歌と紀行文、随筆を残している。
 幾山河越えさりゆかば寂しさの終てなむ國ぞけふも旅行く
 白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしずかに飲むべかりけり

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生家の裏山にある自然石に刻まれた歌。
  故郷の尾鈴のやまのかなしさよ秋もかすみのたなびきてをり
その自然石歌碑の場所から尾鈴山を望む。
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Commented by のんびり夫婦 at 2013-07-17 21:05 x
やはり標高のある山は涼しいのでしょう。
楽しい山になった事と思います。
九百名山、あと四つですね。
今年中に達成されるかな。
Commented by トトロのとなり at 2013-07-17 23:27 x
九大演習林だけでも見てみたいですね。正倉院も牧水記念館も閑散としてますよね。短歌というのがもう若い世代の興味を引きません。ところで私のおばはあの牧水生家に住んで単いたそうです。昔は教員住宅として使われたこともあるとか。あの家も牧水への思いいれがない人にはなんてことない家です。
Commented by yamanba-hita at 2013-07-18 00:18
今回も素敵な山の様子をありがとうございます。
下るのに登るという表現がじなしさんらしくて、と言うかそのまんま
なのですね。
10年若ければ、山の主のようなブナの木に会いに行ったでしょうねぇ。

いよいよ今年中に…ですね。私まで楽しみです!!
 
西の正倉院! 知りませんでしたねぇ。19億ですか。2500人ですか。
これから一歩二豊散歩…を見てみます。
                           yokobabaでした。
Commented by jinashi at 2013-07-18 07:50
のんびり夫婦さん~
夏は高いお山にかぎりますね。100mで0.6度でしたか?
くじゅうあたりで10℃ほど涼しくなります。8月4日はくじゅう慰霊登山の予定です。
(御池上にある慰霊碑の供養です~今年で4回目?)
Commented by jinashi at 2013-07-18 07:59
トトロとなりさん~
短歌、俳句が苦戦していますね。しかし川柳は元気です。お笑い系が受ける時代なのでしょうか?TVのお笑いなど軽い感じがします。手前味噌?ですが俳句は自然(季節)感や日本語の意味を知ることができます。
宮崎県の九州百名山(新旧26座)も登り終えました。けっこう広い宮崎を実感しました。
山間部の五ヶ瀬~椎葉~米良あたりの落人伝説や県北大崩山系の自然も魅力的なゾーンでした。あとは高千穂あたりの天孫降臨地をゆっくり訪れてみたいです。
Commented by jinashi at 2013-07-18 08:40
Yokobabaさま
九州山地の蜩のカナカナが脳みその奥に残っています。
太古からの自然林に入るとジュワーっと人生の灰汁が吸い取られていくようです。
Commented by tikuzenootomo at 2013-07-23 12:22
こんにちは~
夏山は、早起きして標高高い山がいいですね^^
なかなか実践できませんが・・・

ブナの大木、根の張り方が凄いですね!
会いに行ってみたいです^^

くじゅう登山 お気をつけて~
Commented by jinashi at 2013-07-23 23:03
tikuzenootomoさん~
今日は大暑でしたがほんとに大暑でしたね?!
あちこちで出会うブナ大木には感動します。 いままでで一番は新百姓山の主ブナです。樹木の中を歩きますので真夏でもいい山です。
by jinashi | 2013-07-17 14:16 | 宮崎県の山歩き | Comments(8)