猪群山(いのむれやま・458.2m) ~ 中山仙境(なかやませんきょう・316.9m)
昨年より取り組んできた「国東半島峯道LT(ロングトレイル)」構想が本日(2月4日)、日本ロングトレイル協議会より正式に認定された!
九州、いや西日本初のLTコースとなることで多くのトレイルウオーカーが国東半島を訪れて自然や歴史遺産や食を楽しんでほしいものだ。
今後はコース策定や整備、ガイドの育成などいろいろと忙しくなってきた。
2日の土曜日には豊後高田市真玉の猪群山から中山仙境までを協議会のメンバー等で歩いてみることとなった。
(今日のGPSマップ~青鬼さん提供)※拡大します
その1.猪群山
その2・中山仙境
8時30分に豊後高田市夷の六所神社前に17名が集合する。
曇り空で昨日の雨でまだ路面も濡れているが予報では午後から晴れてくるようだ。
夷(本日のゴール地点)から分乗してスタート地点のスパランド真玉まで移動。猪群山の常盤登山コースを整備されている地元の山田さんご夫婦達も合流。
最初に自己紹介をしあう。
このコースを提案する青鬼さんを先導に20名の参加者が出発する。
9時19分。ここの標高≒30m。
県654から石畳の古道を上がり猪群山登山口へ向かう。
里道から林道へ入り稲荷社や道標の祠の横を通って駐車場、トイレや山小屋などが整備された常盤登山口に着く。
駐車場から猪群山山頂部を仰ぐ。
ここを整備したのは地元いのむれ会のみなさん。代表の山田敏美さんに先導していただきました。
登山口出発は9時50分。標高≒100m。
少し上ったところにある炭焼き釜跡。火力が長時間つづく白炭(しろずみ)が焼かれていたそうで、近くに急冷するための砂にかける湧水もあったようだ。
説明する山田さん。
山頂まで次々と…方言で楽しませてくれる。
昔の植林の記録が刻まれた大石。
目の前に突然大岩がそびえ立つ。ここに住む鬼が麓集落の洪水を防ごうと山頂からここまで降ろそうとしたという立石(メンヒル)。高さ11mほど。
ジグザグに登り上がって「いっぷく望」といわれる見晴場へ登り着いた。
南の麓にスパランドやヴィラフローレスタの景観が広がる。天気が良ければその向こうに由布岳も望めるようだ。
いっぷく望にはミニストーンサークルがあり、石の窪みに磁石を近づけると針がくるくる回る。
北へ向かってひと登りで三角点のある山頂へ着く。
そこからすこし下って緩やかに登り返すと陰陽石のゲートが迎えるストーンサークルへ着く。11時8分。 昔から女人禁制となっているのだが…。
古代人による祭事や雨乞いのための遺跡だとか、卑弥呼の墓だなどとも言われている。彼の松本清張さんも何度かここへ訪れている。
ストーンサークルからは東に国東半島の峰々が広がる。
中央にあるご神体石。上部の水たまりは干満のある池があり金魚が泳いでいるが、これをのぞき見ると盲目になると伝えられる。
その前で記念写真
下山は北の旧登山道を下る。少々荒れてはいるがトレイルは残っており今でも使えそうだ。
下りついた先の飯牟礼神社で昼食タイム。主祭神は彦火々出見命(山幸彦)でこの地の由緒ある神社のようだ。
昼食の後一休みして神社から麓の横山地区へと降りて行く。
集落から上部に尾群山(おのむれやま=前田富士)を見る。
地区の人が飼っている番い?のダチョウ。食用か?
面白い住人が多いのか… シンボル石はすばらしい!
その裏。 … 青空も広がってきた。
最奥の人家からシシ除けネットを潜って山道へ。夷へ抜ける昔の峠越え道を歩く。
途中のピークへ上がると中山仙境の見晴らしが良い。
里へ下りる途中の水たまりにサンショウウオの卵を発見!この下にサンショウウオがいるといい~見事すくい上げたF支配人(の手)。
いこいの村国東はウミガメで、梅園の里はサンショウウオで売り出せそうです^^
祠の後ろの大木はシロダモでしょうか? 教えてくださいm(_ _)m
夷谷へ降りた堂園の谷ヶ迫磨崖仏。
全員協議会?でさらに堂園から中山仙境をめざすことに。
左へと梅の木磨崖仏の上部へ。
荒れた擬木階段を登って仙境尾根の縦走路へ出る。ここで一休み。
歩き始めて5時間半、疲れもピークとなりそうな時間だが…ここから鎖場が連続する急登となってくる。
高城方向に500mほど進んだ無明橋。修験者が煩悩をとるための修行の橋で、国東半島には5つはあるようです。
幅は50㎝ほどで2つの石板を突き合わせており、北東側(画像の右側)は絶壁で落ちたら終わり!
2週続きでロングトレイルの矢上さん。~へっぴり腰ながらほぼ全員が渡りました^^
前方に最高峰の高城が近づいてきた。
高城へ登り着く。15時29分。北の高岩~一望岩方向が絶景。
北東の海岸部方向。
高城からの下りは馬の背という痩せ尾根がつづく。
以前に死亡事故のあった鎖場も緊張しながら下りる。隠れ洞(うど)へと全員下りてまずは一安心。
ここでは逃げ延びていた宇都宮氏の残党が黒田官兵衛軍に殺されたとも…。
さらに植林帯を下っていく。夫婦杉を思わせる2本の大杉と虎熊さん。
下山口へ下りつく。(※登山口ではない~こちらへ下りる方が安全なのでしょう)
ゆっくり歩いて朝の六所神社へ戻る。16時19分。
六郷満山峯入行2日目の険しい山越えが続くこのエリアだが、今日のこのコースはすこし厳しすぎる…等々いろいろとご意見も出てきました。
なにはともあれ~みなさん、お疲れ様でした。