第5回国東半島エコツアーガイド学習会~上真玉の文化財を訪ねる 2012・9・8(土)

久々のエコツアーガイド学習会が開催された。今回は豊後高田市上真玉を訪れる。学習コースの策定と先達をこのあたりの徘徊を得意とする青鬼さんにお願いする。
スパランド真玉に10時集合。9名が参加。初参加の人もいて自己紹介。
ガイド人にふさわしい素敵な笑顔の皆さんです。
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まずは大岩屋地区へ向かう。應暦寺(おうれきじ)を訪ねる前にすこし先の有寺にある走水庚申塔へ。
外人のような風貌で剣はクルスにも見え、異相(キリシタン)とも言われているが、定かではない。他の庚申塔とは違って一種異様な雰囲気がある。享保4(1719)年の作。
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左手が欠けている。(聖書を持っていたのか?) 立派な唐破風の屋根なのに、この自然石の側壁は後のものなのだろう。
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庚申塔横の小道を入ると多宝院というお堂があって仏像が数体祀られている。木彫り立像の毘沙門天は鎌倉時代の秀作。幕に半分隠れている。
近くの人達はここを「毘沙門様」と呼んでいるようだ。
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境内にある石像千手観音立像。宝暦9(1759)年作。石工は夷の(法橋)板井半蔵。
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石仏の宝庫~六郷満山中山本寺の名刹應暦寺へ

国東半島には全国の石仏の80%が、石像仁王像は70%があるといわれているほどの石造文化財の宝庫だが、特にここ應暦寺には価値ある石仏が多く残されている。風化による剥離が心配される石造物は本堂に安置されている。
(前住職大嶽順公師により「くにさき文化と石仏」も刊行されている)
 以下の説明は寺の資料より抜粋しました。

左へと坂を上がっていく。
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薬医門の山門をくぐると本堂前の石畳にある曼荼羅石。通称「拝み石」と言われている。
中央の正方形の大きい石は大日如来。周りの石組みは胎蔵界の仏教の世界を意味する配列で、ここに立って合掌すれば仏と一体化できるという。
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丁度住職さんがおられ、お願いすると寺院の歴史や文化財について丁寧に解説してくださいました。後は御本尊の千手観音菩薩。
寺院の場所は何度か移転してきたようだが、江戸期に現在地に中興され末寺院坊は25カ所あったという。
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左は役行者(えんのぎょうじゃ)像と斧を持った前鬼(ぜんき)、水瓶をもつ後鬼(ごき)。
右は十一面観音。座像で十一面八臂。10種の現世利益(十種勝利)と4種の来世果報(四種功徳)をもたらしてくれる。
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 十種勝利
  病気にかからない     毒薬、虫の薬に当たらず、悪寒、発熱が軽い
  一切の仏に受入れられる   一切の凶器による害をうけない
  金銀財宝食物に不自由しない   溺死しない
  一切の怨敵から害を受けない   焼死しない
  国王が王宮で慰労してくれる   不慮の事故で死なない
 四種功徳
  臨終の際に仏に会える
  地獄、餓鬼、畜生に生まれ変わらない
  早死にしない
  極楽浄土に生まれ変わる


灯明石像。寺の不動堂前にあったもので太鼓形の火袋を二人の比丘が支えている姿がユーモラスに彫られている。中央上部から油壺を入れ灯明として点火したといわれている。大田村の田原八幡宮にも同型のものがあるようだ。
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一本歯の高下駄をはき頭巾をかぶった石像役行者。隠れキリシタンが祈りを捧げたマリア観音ともいわれる。
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妙見菩薩石像。北斗七星を神格化した僧形の仏はめずらしい。天を翔る龍の背に座っている。
国東半島では海上安全、豊漁祈念の神として信仰されてきた。
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仁聞菩薩による?榧の木の一木造りといわれる木造不動明王座像。平安後期の作で県指定。
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ここからは本堂の外へ…
観音堂前に立つ半肉彫りの仁王像。素朴な作風が魅力的。夷の霊仙寺山門の仁王に似る。
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隠れキリシタン五輪塔。塔身(胴)に十字が陰刻されている。(画像ではわかりにくい?)
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聖徳太子石像。石室半肉彫りで「太子孝養の御影」という。
太子は仏教を推奨するとともに美術工芸の振興にも力を注いだ。この土地の大工、石工たちは自らの技能練達を祈念して太子像を建立し、盛んに信仰したという。奥ノ院にも太子像がある。
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六所大権現から奥ノ院への石段の途中にある「堂の迫磨崖仏」。六地蔵、六観音、閻魔大王、発願者夫婦像、俱生神(くしょうじん=人の善悪を記録し死後に閻魔大王に報告 するという2人の神のこと)が彫られており発願者が極楽浄土を祈願している。 県指定の史跡。
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途中の墓地で思惟する如意輪観音(たぶん)
財宝を富ませ、福徳智慧(ちえ)の資糧を増加させて、苦悩する衆生を救うという。近くの堀切峠にも美人の如意輪観音様がいらっしゃるらしい…。
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さらに上ると奥ノ院。ここは「姥ケ懐」ともいわれ峰入りの際には入浴、美食を許された行者の休憩場所であったと伝えられている。
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昼食はスパランド真玉の「カメリア」で鴨セイロそば(950円)を。
午後からも青鬼さんの先達で弥勒寺や福真堂磨崖仏、身濯神社などを廻ったが、タイムアップとなり、残ったところは次回の学習とする。
上真玉地区には歴史遺産が沢山あってこれからまたじっくりと見て回りたいゾーンです。

おまけの1枚
身濯神社にあった太鼓橋。(両子寺無明橋、天念寺無明橋も太鼓橋) 中山仙境とおなじ拝み合わせ?で長さは1mとちょっと。5番目の無明橋か? 無明とは「迷い」のこと。
(1番天念寺耶馬、2番中山仙境、3番両子寺参道、4番津波戸山十番霊場…)
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Commented by kiyo at 2012-09-14 22:07 x
じなしさん こんばんは
一瞬、堀切峠の如意輪観音が痛んだのかと思いましたが、人違いでした。
身濯神社の無明橋・・・ 初めて見ましたが、もう一つありますよ。
無動寺の裏にある黒土耶馬にありますが、ロケーションは天念寺岩峰に似ています。
Commented by jinashi at 2012-09-15 07:12
堀切峠の如意輪観音は青鬼さん(HP国東半島かぜ発信)が調査に行ってくれましたが未発見のようです。近々にじなしも行ってみようとおもっています。
この日に無動寺にも行きました。住職も変わられていたのでご挨拶がてらお伺いしました。裏から登る耶馬には行ったことがありません。国見ユースの東島さんはここを歩いているようで(椿堂まで行ける?)…そのうち無明橋探しに行ってみます。
 またいろいろと教えてくださいね。
Commented by くにみyh at 2012-09-15 22:04 x
テレビ見ました♪
ばっちりでしたね~ちゃんと録画もしました~♪

ところで鬼篭の役行者様にも両脇に2人くっついていますが
この鬼さん夫婦と同じなのですね!
じなしさんの記事のおかげで前後鬼のことを知ることが出来ました。
ホントに何も知らないので(^^;)
ありがとうございました。

明日はどこの山に登られるのでしょうか?楽しみにしています。
Commented by jinashi at 2012-09-15 23:11
くにみyhさん 台風、心配ですね
 で、あすは何もかもお休みです。さっき気象庁を見ました。
今日は中津薦八幡の仲秋祭にでかけて、さきほど帰ってきました。
てれびQ谷隼人は恐ろしくてみていません。
 途中に堀切峠如意輪観音さんに出会いに行きましたが、わかりませんでした。青鬼さんに話すと何とか解ったようなので近々会えそうな感じになっています。そのときには皆さんをお誘いしますね。
 なんかすごい人と会えるような…そんな想いです。
Commented by へんろみち大将 at 2012-09-16 02:55 x
身灌神社は磨崖国東塔を見てきました。
無明橋は5橋とも渡りましたが、まだあるようですね。

ご先達にご案内いただけるととてもうれしいです^^
Commented by jinashi at 2012-09-16 09:12
へんろみち大将さん おはようございます
 台風接近で蟄居です。
ここの身濯神社は旧応暦寺六所神社のようでした。石造文化財が多くのこされています。
くにみyhさんの先達で黒土耶馬の無明橋を渡らねば・・・とおもっています。大将もごいっしょしませんか?
by jinashi | 2012-09-14 12:44 | 国東半島あれこれ | Comments(6)