第1回国東半島エコツアーガイド学習会~「豊後高田市上香々地地区学習会」 2011・12・12

以前より青鬼さんから提案があった上香々地地区の文化財学習会に出かける。ガイドの会よりありさん、きよさん、とみさん、そして山友会のO会長も参加して9時前に待ち合わせ場所に着く。青鬼さんともう一人同じ勤め先の若いH野さんも到着して7名が全員集合、挨拶を交わす。今日の予定コースについて青鬼さんより説明がある。
国東半島の自然、歴史や文化などの資源を活用した観光振興を図るため、それらの保全保護活動をあわせてすすめるエコツーリズムに取り組もうとじなしが提案。この学習会を「国東半島エコツアーガイド学習会」とし、今日は第1回の学習会となる。

 赤~秋本(薬師堂) 青~施恩寺 黄~行者窟 緑~磨崖庚申

 秋本(薬師堂跡)十五石仏と層塔
秋本地区の県道653を夷へ向かって左手(東側)へ入る。人家の横から溜池を半周して山裾に向かうと害獣除け金網越しに薬師堂跡が見えてくる。
北に向いた高さ1mほどの苔むした自然石に仏像が彫られている。15の仏様は金網越しでははっきりと確認はできない。上部に少し大きい仏様は観音様か?下部には6体ほど並んでいるのはお地蔵様か?…周辺にも輪郭が見えている。十三仏と同じように死者の追善供養のためのものという。(十王と同じような信仰か?)
a0166196_11524570.jpg

奥にある小さな三層塔。高さ90cmほどで上部は欠けているが各層には仏が彫られている。墓標かもしれない。(三重塔の左の石室には薬師如来石像が安置されているが製作は近世のもの)
a0166196_1153347.jpg


 施恩寺の禽獣供養塔と蠢霊大明神
次に向かったのは秋光交差点から広域農道を西へ向かってすぐの施恩寺。臨済宗大徳寺派で山号は吉祥山。仁王像手前の参道脇に貴重な石造文化財が2基ある。
ひとつは「禽獣(きんじゅう)供養塔」。猟師は猪や鹿を「シシ」と呼ぶが、1000頭ほどシシを獲ったらこのような供養塔を建てたようだ。弘化2年(1845年)の建立。国東市国見町赤根の阿弥陀寺にも同じ供養塔がある。
a0166196_11571784.jpg

もう一つは「蠢霊(しゅんれい)大明神」と刻まれた自然石の塔。蠢とはうごめく虫のことで寺の記録によると「カメムシ」のことで、稲を食い荒らすことがないようにカメムシの霊を鎮める供養塔という。杵築市大田俣水には「蝗(いなご)虫供養塔」があり、この蠢霊も蝗という説もある。昔は「ふう神様」と言われていたようで雨乞いや台風避けのものでもあったようだ。
2基の供養塔はどちらも近世に近くの集落からここに移されてきたようだ。
ほかにも国見町竹田津には「蚕霊(さんれい)供養塔」があり養蚕が盛んだったことが偲ばれる。
   これらの供養塔に国東の人々のやさしい心遣いが感じられる。
a0166196_1159845.jpg

となりに弥陀三尊梵字仏石も。
a0166196_120442.jpg

施恩寺にはほかにも観音堂、累代墓地の無縫塔、十王様、庚申塔、板碑や一石五輪塔など歴史を感じさせる文化財が数多く残っている。
鳥居の横には2組の十王様が。
a0166196_1205671.jpg

和尚さんから寺の説明が書かれた小冊子をお見せしていただいたり、奥様よりお茶をいただいたりと大変お世話になりました。

 役行者が修行したという行者窟
夷方向へ谷を上り三重小学校近く(バイパス)を東へと林道に入る。シシ除け金網ゲートを開けて(入ったら閉めてください)道なりに1kmほど行くと「町指定行者窟役行者像」の標識柱が立っている。駐車場(5~6台可)もあり。
着いたところでじなしが「カメラを忘れた」と一人芝居。(車にありました~お騒がせしました)
標識から山へ入る。整備された擬木の階段を登っていく。
a0166196_12382.jpg

額に「蔵王権現」とある鳥居をくぐる。
a0166196_124058.jpg

自然石を積み上げた階段を上がろうとすると…皆の前を猪が(正に猪突猛進で)横切って崖を10数メートル下へ落下した!あー驚いた005.gif ぶつからなくて安堵する。
a0166196_1262826.jpg

石灯籠まで上がると洞窟が見えてくる。
a0166196_1292178.jpg

岩屋には廊下がつくられ奥に小さなお堂が建っている。説明書きでは「大宝元年(701年)役行者が御来遊された霊場」とある。昭和63年にお堂が改修されている。
a0166196_1210847.jpg

堂の中には右に(右足を上げた)蔵王権現。真ん中に役行者(えんのぎょうじゃ・前後に鬼)。左の不動明王は不在?(盗難?) 
蔵王は日本独自の仏で、奈良県吉野の金峯山寺本堂(蔵王堂)の本尊として知られる。(wikipediaより)役行者(修験道)を守護する蔵王権現は鷲巣岳山頂部の岩にも彫られている。
a0166196_12114062.jpg

霊水といわれる湧水が堂の下の方に少し滲みだしている。
a0166196_12123646.jpg

洞窟内から見る。
a0166196_12131720.jpg

石灯籠から見る(右から)尻付山・ハジカミ山・伊美山。手前に中山仙境。
a0166196_12481113.jpg


 磨崖庚申塔
行者窟を下りてさらに夷谷を上る。堂園の隈井酒店(今は廃業?)から200mほど霊仙寺方向へ上り左へと畦道にはいる。
a0166196_12151129.jpg

山裾をすこし進むと青面金剛の庚申が刻まれた高さ2m以上はある大岩が立っている。ほとんどの庚申が塔として建てられているなかで磨崖の庚申はめずらしい。
ガイド人として庚申塔の説明をしてくれたとみさん。お上手でした。
a0166196_12161395.jpg

青面金剛なのに穏やかな顔をしている。顔のまわりの3面は何だろう?
足元には3猿2鶏。足の間にも何か居そう?
a0166196_1315356.jpg

隣の町にもこんなに素晴らしい歴史遺産があることに感動しました。
国東半島にはまだまだたくさんのお宝があるようです。

 たくさんザボン(直径≒20cm)が生って重たそう。 ~施恩寺
a0166196_12181135.jpg

Commented by yokobaba at 2011-12-17 14:51 x
忙中閑あり・・・ちょっと覗いてみました。
第1回学習会おめでとうございます。
六所神社しか知らないので、言葉はありません!
以下yokobabaの口から出た音を・・・
えぇ~!  わっ!  うっ!  う~ん!  ふっ!
ほ~っ!  ぎえっ!

なんかまだいろいろ出ていたみたい。
心の中では「いつか行こう~」
いつもながら良いニュースを有難うございます。
Commented by jinashi at 2011-12-18 17:59
じなしが小さいとき近くに「能楽堂」という芝居小屋がありました。
いまはゲートボール場になっています。
嘉穂劇場は行ってみたいところです。
劇場社長のおばあさんや役者さん地元のいろんな方が復興の力になったようでそういう過程がすばらしいですね。
 福智山に登った帰りでも寄ってみます。
ルル3錠のお世話になりませんようお正月をお迎えください。(少し早かった・・・)
by jinashi | 2011-12-16 12:24 | 国東半島あれこれ | Comments(2)