向霧立山地(九州中央山地)の天空尾根を歩く 白鳥山⇔銚子笠 2011・11・21

白鳥山(しらとりやま・1639.2m) 
 九州百名山(地図帳)~69座目 旧九州百名山~75座目


 銚子笠(ちょうしがさ・1489.2m) 熊本百名山

八代市泉町樅木 峰越(新椎葉越)登山口

天気の良い日に国見岳に登ろう!…と数日前に週間天気予報を見て急遽O隊長以下4名のパーティーが組まれる。
早朝4時に出発。大分でtakakoさんを拾って野津原、竹田からR57を阿蘇へ向かうと夜が明けてきた。今日明日は晴天の予報だ。
高森から山都町のR218に入り美里町三和から狭いR445を対向の大型ダンプにひやひやしながら二本杉へ登り上がる。梅の木轟吊橋を過ぎて樅木へと左折、県159の狭い道をくねくね進んで今日の宿泊先である山女魚荘と書かれた屋根を見つける。
さらにここから林道・椎葉五家荘線を11km先の(新)椎葉越へ向かう。「御池入口」の標識がある上の内谷コース登山口に2台の車を横目に見て、凍りついたところもある狭い舗装道を緊張しながら進む。
上部の稜線に霧氷が見えている。今年初めての冬景色。
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峰越(新椎葉越)に着く。ここは熊本、宮崎の県境であり白鳥山の登山口。広い駐車場とトイレがある。(反対の北側が烏帽子岳登山口で翌日のコース)
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天気は快晴。気温は0度で風はないが少し寒い。
準備をして歩きはじめる。10時14分。ここの標高は≒1480m。
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すぐに稜線へ上がる。九州脊梁山地・霧立越の稜線がクリアに見えている。
五ヶ瀬スキー場のある向坂山あたりも霧氷がついているようだ。
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気持ち良い県境の稜線歩き。左宮崎(椎葉)、右熊本(五家荘)。
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この冬初めて見る霜柱。
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先に見える盛り上がりが白鳥山の山頂部。
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2~3のピークをやり過ごすと苔むした石灰岩が目につくようになり、右手にドリーネ(カルスト独特の陥没地形)が現われた。屏風岩といわれる石灰岩でできた自然のオブジェ。
この先の御池辺りまでは平家の残党が陣を置いた場所といわれ、山の神や木霊の住む聖地として村人達から崇められているようだ。(その夜の山女魚荘ご主人談)
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残党の頭である平清経住居跡。清経は重盛の嫡子(清盛の孫)。
「平重盛所有の白鳥之鎗を、三男の平清経が受継ぎこの地に持参したところから白鳥山の名がついた」といわれる。
平清経はWikipediaでは
「寿永2年(1183年)に平家一門が都落ちした後は、次第に悲観的な考えに取り付かれ、大宰府を元家人である緒方惟義に追い落とされたことをきっかけとして、豊前国柳浦にて入水自殺した。享年21。『平家物語』「六道之沙汰」の段で建礼門院による述懐に、清経の死が平家一門の「心憂きことのはじめ」として語られている。
清経が入水したのは現在の大分県宇佐市柳ヶ浦地区・駅館川沖合といわれており、これにちなんで駅館川河口付近に小松塚と呼ばれる五輪塔および慰霊碑が建てられている(「小松」の名は清経の父・重盛が小松殿と通称されたことに由来する)。また、小松塚のたもとにある橋(駅館川河口に最も近い)も小松橋と名付けられている。」

とあり、「入水と見せかけて実は九州山地の秘境に72年間隠れ住んでいた」という説はすこし無理があるという説も…。
 
みなさんカメラを取り出そうとしているのです。
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800年前の落人伝説ロマンに浸りながらも枯谷コース分岐をすぎると間もなく2等三角点のある山頂へ着く。11時31分。
周りを雑木に囲まれた平な山頂で展望はない。
鹿児島からのご夫婦と北九州からの男性も一緒に山頂写真。
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お昼を済ませ一休みしたら銚子笠へ向かう。まずは時雨山方向へ。
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右手が開けて露出する石灰岩の上から南に素晴らしい眺望が広がる。
うっすらと高千穂峰(左)~韓国岳(右)方面。真ん中(韓国岳寄り)に新燃岳の噴煙が見えますか?
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市房山山頂部(右)から二ツ岩(左)方向。去年の9月、下山途中に足の痙攣で苦しんだことを思い出す。
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時雨山コースを分けてこれから向かう銚子笠を望む。(真ん中の笠山)
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ここから標高差で150mほどいっきに下る。
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鞍部から登り返した1468mピークで一休み。ケルンが積まれている。
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その後数度のアップダウンも緩やかで気持ちの良い県境尾根歩きとなる。
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広い尾根をゆるやかに登って小春日和の銚子笠山頂へ着く。13時27分。
山頂写真。
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一休みして往路を戻る。
150mの辛い登り返しを上がりカルストの露岩帯を歩く。この周辺は5月中旬ごろには見事なヤマシャクヤクが群生するらしい。その中にピンクのヤマシャクも咲くという。
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一旦白鳥山へ戻り、こんどはウケドノ谷方向へ下っていくと風格あるイチイの大木が。
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洞穴脇にある風穴から生あたたかい空気が出ている。
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分岐を御池へ向かう。
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御池・一の池。ミズゴケを踏み込めば足が埋まる湿地帯が続いている。
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平清経住居跡へ戻り峰越へ向かって下山する。
明日歩く予定の向霧立縦走路を望む。右のピークが五勇山?
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峰越(新椎葉越)へ無事下山。16時31分。
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日没前に親子の吊り橋を訪れる。1988年竣工の樅木吊り橋「あやとりばし」、全長59m。下には「しゃくなげばし」、全長17mが平行に架かっている。
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おせわになった民宿「山女魚荘」。
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山域一帯の山歩きルートや樅木地区の諸問題点、そして振興策について想いを話していただいたご主人。
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五家荘の山峡ならではの料理に舌鼓をうちました006.gif
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by jinashi | 2011-11-24 17:51 | 熊本県の山歩き | Comments(0)